サオトメカズラ (早乙女蔓、アカネ科)--- Paederia scandens (Lour.) Merr. ---

サオトメカズラ(早乙女蔓、アカネ科)
 他の植物に蔓を巻き付かせて、小さな白い花をたくさん咲かせていました。花の形状から"ヤイト(灸)バナ"、その悪臭から"ヘクソカズラ(屁糞葛)"などと呼ばれます。蔓植物で、やはり"左巻き"です。秋に球形の果実が実り、乾燥させて、薬用など、いろいろ活用できる有用植物だそうです。
 その独特の悪臭は、外敵から身を守るための防衛手段と見られています。実は、そのニオイを感じたことがありません。葉などの細胞にキズがついた時に発するものだからでしょうか。化学的にはペデロシドという成分が分解してメルカプタンというガスになり、そのメルカプタンこそ、スカンクのニオイの主成分なのだそうです。
 (注)蔓性という意味では「カヅラ」と表現するのが正しいと思われるが、言葉の使用頻度より、このサイトでは「カズラ」としている。
撮影 : 千葉県船橋市 2013年7月14日

アカネ科 ヘクソカズラ属
分類体系 APG 属性(生活型) 多年草
標準和名 ヘクソカズラ 漢字表記 早乙女葛、屁糞葛
学名/栽培品種名 Paederia scandens (Lour.) Merrill  RDB
花期 夏:7~9月 結実期
原産地 日本、中国 備考
国内分布 ほぼ全国に分布する。海外では中国、東南アジアで見られる。
自生環境 場所を選ばず、どこでも繁茂する雑草。
補 足 別名:ヤイトバナ、ヘクソカズラ、サオトメバナ。生薬としても知られ、ケイシトウ(鶏屎藤)と呼ばれる。

サオトメカズラ(早乙女蔓、アカネ科) サオトメカズラ(早乙女蔓、アカネ科)
花の付き方はいろいろです 小さい蕾が集まると妙にかわいい
千葉県船橋市 2016年8月16日
サオトメカズラ(早乙女蔓、アカネ科)
千葉県船橋市 2004年8月25日

サオトメカズラ(早乙女蔓、アカネ科) サオトメカズラ(早乙女蔓、アカネ科)
熟し始めた果実を見つけました(花がまだ残っています)
千葉県船橋市 2007年10月19日
サオトメカズラ(早乙女蔓、アカネ科)
師走に向かい、落葉して、茶色の果実だけが残っていました
千葉県船橋市 2023年11月25日
サオトメカズラ(早乙女蔓、アカネ科) サオトメカズラ(早乙女蔓、アカネ科)
千葉県船橋市 2013年7月14日
サオトメカズラ(早乙女蔓、アカネ科) サオトメカズラ(早乙女蔓、アカネ科)
花も蕾も、なかなか綺麗というか、可愛らしい姿に見えます
千葉県船橋市 2016年8月16日
サオトメカズラ(早乙女蔓、アカネ科)
千葉県八千代市 2018年7月9日
属名の Paederia は「悪臭」を意味するラテン語"paidor"に由来するのだとか。敢えて、その臭気を確認をすることはしないことにしています。

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 (1999/11/18) Latest Update 2023/12/17 [620KB]


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